2014年に制度がスタートした「NISA」。NISAとは、イギリスの「ISA(Individual SavingsAccount=個人貯蓄口座)」という制度をモデルとした、個人投資家向けの税制優遇制度だ。
これまで「NISA」のほかに、未成年者向けの「ジュニアNISA」、少額・長期分散投資家向けの「つみたてNISA」と、3つの選択肢が用意された。
日本証券業協会によると、全金融機関のNISA累計購入額は2014年から2018年6月末までに約14倍にまで増えている。一方で、口座は開いているが、稼働している口座はNISAで約70%、つみたてNISAにいたっては約54%というデータもある。
「ロールオーバーの仕組み」など、NISAの少々複雑な制度や、資金が大きい投資家にとっては「120万円分の投資で得た利益が非課税」という点にあまりメリットを感じないことから、「NISA口座作ったけど、特定口座でいいか」と使わない人も多いのではないか。
本書ではそんなNISAを「勧める側」である、マネックス証券に勤務している広木隆さんと松浦紀之さんに取材し、それぞれ実際にどんな株や投資信託を買っているのかを聞いてみた。証券会社の人たちは、どんな銘柄を選んでいるのか。NISAについて熟知した立場の人たちが、プライベートでどのように活用しているのかを見ていく。