美術館で涼む休日
こんにちは、
蒸し暑い日々に疲弊している出口です。
毎日毎日、暑すぎますね。
私が小学生だったころの夏はもっと涼しかった覚えがあるのですが
気のせいでしょうか……?
暑さを感じずに楽しい時間を過ごせる場所といえば、映画館か美術館だと思っているので、
先日は、三菱一号館美術館で開催されている「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」に行ってきました。
スペイン出身のマリアノ・フォルチュニは、服飾界の寵児といわれており、「デルフォス」というドレスを開発した人なのですが、ファッションデザイナーであると同時に、写真家や染色家、舞台芸術デザイナー、画家でもあったんです。二足の草鞋どころではありませんね。
多彩な人物だったので、この展覧会には、デルフォスをはじめとした服飾作品はもちろん、絵画作品や舞台装置なども展示されていました。
デルフォスを見るためにこの展覧会に足を運んだのですが、彼の絵画作品でとても素敵なものがあって……!
あまりにも素敵すぎて、その場で30分ほどボーっと眺めていました。
これまで「触ってみたい」と思う絵画作品や「抱きしめたくなる」彫刻作品は数多く目にしてきましたが、「作品の一部になりたい」と思わせるような絵画がそこにはあったのです。
作品のもつ求心力に圧倒されてしまい、思わず立ちすくんでしまいました。
目にした瞬間は、ランボーの詩「Aube」の世界観に似ていると感じたのですが、見れば見るほど見方が変わって、気づけば「私もこの世界観のなかに存在したい」と思うようになっていたんです。
とても不思議な感覚が私の身体にまとわりついているようで、その場から離れることができませんでした……。
美術館のなかは作品保護のためにかなり低めの気温に設定されているので、おかげで暑さを感じず(むしろ寒いくらい)に楽しい時間を過ごせました。